てっとこてっとこ坂道を下りていつものスーパーに買い物に行く途中、

空き地の草むらに大きな黒いだんごが転がってるのが見えた。

声をかけると二つの三角がぴんっとこちらを向いた。

予想通り、ぶちゃいくな顔だった。

帰り道、もう黒いだんごはいなかったけど、

塀の上を散歩している別の子と出会った。

また声をかけたらお互いに目があったまましばし動けなくなってしまった。

けどあまり心を開いてくれそうにないのであきらめて坂道をへろへろ上る。

この辺には思いのほかたくさんいるらしく、

同じ顔を見ることって少ない。

一体どうやって生き延びているのか想像もつかないけど、

たくましいものだなぁと感心してしまう。

そういえば、実家にいるマルコはすずめをとっておいしそうに食べるらしい。

いつでも用意されたエサを食べられる状況にいてもなおですか・・・。

これは非常に複雑であります。

それは私がすずめの丸く膨らんだ胸が可愛くて好きだから、というのが大きな理由でもあり。

本能のままにそうやっているマルコからすれば知ったこっちゃないだろうけど。

この辺の猫達もそうやって生きてるんだろうか。

きっとみんな春が来るのが待ち遠しいだろな。冬は過酷だもの。

早く賑やかな春が来ますように。

まる。